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Androidアナライザー等スマホ監視アプリには注意!

自分の配偶者やパートナーの浮気を疑った時、パートナーのスマホの中身を見たいという衝動に駆られる方も多いかと思います。

しかし、スマホがロックされていればそもそも見ることができませんし、ロックされていなくてもパートナーがいない間にこっそり見るには時間的にも余裕がありません。

そんな時に、パートナーのスマホに専用アプリを入れるだけで、自分のパソコン上で相手のスマホの通話、メール送受信、GPSによる位置情報などを監視できたり、遠隔操作で相手のスマホで写真撮影や音声を録音できたりなど、相手のスマホを自由に覗き見できてしまうソフトが「Androidアナライザー」です。

浮気の証拠を何とか掴みたいと思っている方にとっては、もってこいのソフトですが、ついに逮捕者が出てしまいました。

Androidアナライザー利用者が逮捕される

2016年11月25日までに、15道府県警がAndroidアナライザー利用者3人を逮捕、10人を書類送検したということです。

逮捕者3人の容疑内容は、以下のようになっています。

容疑内容
  • 愛知県の会社員(45)が、交際中の女性(50)の交友関係を知りたいがために、スマホを無断で操作して、Androidアナライザーをダウンロードして自分のスマホで覗き見をした不正指令電磁的記録取得容疑で逮捕(京都府警)。
  • 石川県の大学教授(55)が知人女性の情報を確認するためとして女性のスマホにAndroidアナライザーをインストールし、画像データ等を抜き取った不正指令電磁的記録供用容疑で逮捕(富山県警)。
  • 広島県の無職の女性(33)が知人男性のスマホにAndroidアナライザーを無断でインストールした不正指令電磁的記録供用容疑で逮捕(島根県警)。

Androidアナライザー開発会社社長が逮捕される

2016年11月30日、横浜市西区にあるソフト開発会社(インターナル)社長および男女4名が、不正指令電磁的記録作成容疑で再逮捕(神奈川県警)。

Androidアナライザーとはどのようなソフトなのか?

上記記事にありますように、「Androidアナライザー」は株式会社インターナルが開発、販売しているソフトです(現在、サイトは閉鎖されています)。

同社のサイト上から購入できるようになっていて、ダウンロード版の場合、まず自分のパソコンにAndroidアナライザーをインストールし、監視したい相手のスマホをUSBケーブルでパソコンと接続、スマホに専用アプリをインストールするという流れです。

表向きはこのアプリのアイコンがスマホ上に表示されることになっているのですが、アイコンを非表示にすることもでき、相手にはAndroidアナライザーをインストールしたことがばれない仕組みになっています。

そして、Androidアナライザーがインストールされたスマホは、こちらのパソコン上から監視や遠隔操作できたり、さまざまな情報を抜き出すことができます。

Androidアナライザーの機能は、以下のようなものです。

Androidアナライザーの機能
  • LINEメッセージの閲覧
  • 通話履歴の取得
  • SMSメッセージのログ収集
  • 電話帳データの取り込み
  • GPS情報のリアルタイム受信
  • カメラを操作してPC上で撮影
  • スクリーンショットの撮影
  • 画像、動画などファイルデータの取得
  • スマホ上での会話を録音

Androidアナライザーのグレードによっても機能は異なるようですが、以上のように、こちら側の個人情報がすべて丸裸にされてしまうというスマホ所有者にとっては恐るべき機能を有しています。

ちなみに、同社ではAndroidスマホだけではなく、iphone用にも「iPhoneアナライザー」という製品も販売しています。

料金は一番安いグレードのもので10,000円程度となっており、同記事によると同社では2014年8月以降の約2年間で、約25000本を販売しているそうです。

不正指令電磁的記録作成等および共用罪とは?

さて、今回の逮捕容疑は、Androidアナライザー開発会社に対しては不正指令電磁的記録作成容疑、利用者に対しては不正指令電磁的記録共用容疑とされています。

これらの罪は刑法第168条「不正指令電磁的記録に関する罪」として定められています。

正当な理由がないのに、人の電子計算機における実行の用に供する目的で、次に掲げる電磁的記録その他の記録を作成し、又は提供した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

一、人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録

二、前号に掲げるもののほか、同号の不正な指令を記述した電磁的記録その他の記録

2、正当な理由がないのに、前項第一号に掲げる電磁的記録を人の電子計算機における実行の用に供した者も、同項と同様とする。

3、前項の罪の未遂は、罰する。

刑法第168条の2

出典元刑法第168条の2

正当な理由がないのに、人の電子計算機における実行の用に供する目的で、次に掲げる電磁的記録その他の記録を作成し、又は提供した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処す正当な理由がないのに、前条第一項の目的で、同項各号に掲げる電磁的記録その他の記録を取得し、又は保管した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

刑法第168条の3

出典元刑法第168条の3

要約しますと、正当な目的がないのに、人の電子計算機(コンピューター等)にその使用者の意図とは無関係に勝手に実行されるようにする目的で、コンピュータ・ウイルスやコンピュータ・ウイルスのプログラム(ソースコード)を作成、提供する行為をいいます。

この法律はコンピュータウイルス等のマルウェアが想定されているため、「ウイルス作成罪」ともよばれることもありますが、ウィルスだけではなく、今回のAndroidアナライザーのように、使用者の意図とは無関係に勝手に実行されるプログラムも含まれます。

こうしたプログラムを作成、提供すれば「不正指令電磁的記録作成等罪」となり、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処され、Androidアナライザーの利用者、つまり「実行の用に供した者」は共用罪となり、同様に3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます。

また、刑法第168条の3にありますように、そのプログラムのソースコードを取得、保管した者は、取得・保管罪として2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処されます。

要するに、Androidアナライザーのようなプログラムを作成、提供したものはもちろん、それを利用したものも処罰の対象となるということです。

同社のサイト上には、Androidアナライザーについては、スマホの盗難や紛失対策、データのバックアップ等、セキュリティ目的として販売しており、利用にあたっては、そのスマホの使用者に承諾を得てからインストールするように呼びかけています。

しかし、浮気調査目的でAndroidアナライザーを利用する際には、当然、相手に承諾を得るといった使い方は通常しないかと思います。

今回同社の逮捕に至ったのは、表向きには上記のように違法性について注意喚起しておきながら、実際には、Androidアナライザーの販促のために浮気調査に関するテーマを扱っている他のサイトなどに広告掲載を依頼していたなど、悪用されることを知りつつ販売していたことが悪質と判断されたようです。

Androidアナライザーで入手した情報は浮気の証拠として使えるのか?

今回逮捕されたAndroidアナライザー利用者の3人は、いずれも夫婦間の利用ではなく、知人、交際相手などに対してのようです。

夫婦間の利用に関しては、民事ということで甘いのか、それとも書類送検された他の10名に含まれているのかは定かではありません。

しかし、そもそもAndroidアナライザーのような違法とされるスマホ監視アプリを利用して入手した情報は、浮気の証拠として通用するのでしょうか。

離婚裁判等、民事事件に関しては、その証拠の入手方法の正当性はあまり問われないとされています。

しかし、仮に不貞を立証できても、配偶者から証拠の違法性を主張されたり、逆に損害賠償を請求されるということはあり得ることです。

絶対ばれないように使えばいいという意見もありそうですが、こうしたAndroidアナライザーのようなスマホ監視ソフトを検知する対策アプリも出回っていますので、パートナーがこうした対策アプリをインストールしている可能性もあり、100%ばれないとは言い切れません。

なので、夫婦間とはいえ、Androidアナライザーをのような不正ソフトの利用はやめておいた方が得策と言えるのではないでしょうか。

以上、スマホ監視ソフト「Androidアナライザー」の利用者が逮捕されたという記事に関連してまとめてみました。

パートナーの浮気は絶対に許されるものではありません。

かといって、こうしたAndroidアナライザーのような不正ソフトを使ってこちらが罪に問われては元も子もありません。

できるだけ料金的なコストをかけずに浮気の証拠を得たいのはやまやまですが、やはり、多少出費となっても、探偵や興信所に浮気調査を依頼し、正当な方法で確実な証拠を押さえた方が無難ではないでしょうか

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