中途解約にまつわる料金トラブル

ヘッダー背景

中途解約にまつわる料金トラブル

相談内容

相談者が探偵に知人の行動調査を依頼し、調査料金45万円を支払った。

契約内容は「平日3時間の調査を10日間と、休日2日間の見張り調査」となっていた。

その後、平日2日、休日1日の調査を行った時点で、依頼人から中止を申し入れ、報告書を受け取るとともに、調査を行っていない残りの部分の費用を返金してほしいと伝えたところ、約款に基づき一切返金しないと言われた。

契約時には重要事項説明書、契約書、約款、契約時交付書面が交付されたが、中身については全く説明されなかったため、契約書に調査時間が30時間と記載されていたことや約款の解約規定について知らなかった。

調査を行っていない分(平日3時間を8日分と休日1日分)について返金してほしい。(※抜粋要約)

国民生活センターの原文(PDF)

この事例は、当初契約書に定めた期間の中途で解約を行い、調査を実施していない残りの料金の扱いを巡っての料金トラブルです。

このトラブルの根本的な原因は、稼働時間数と料金の計算方法について、両者に認識のズレがあったことによるものです。

双方の主張

内容は若干複雑なのですが、原文に沿って、両者の主張をまとめてみたいと思います。

相談者の主張

当初、平日1日あたり3時間を10日間と休日2日間(相談者は休日1日当たり10時間と認識していた模様)の計50時間行うものと理解していた。

実際に調査を行った時間は、平日3時間および2時間と休日1日10時間の合計15時間と認識している。

契約書には30時間と記載されているが、契約書に関する説明は受けなかったため詳しく見ておらず、本来50時間と考えるが、早期解決を望むので、探偵が主張する30時間に譲歩し、稼働していない残り15時間、つまり既払い金45万円の半額を返金してほしい。

探偵側の主張

契約時交付書面には、「契約締結日から8日間経過後は解除手数料100%」と記載していたため返金しないと対応したが、消費者契約法9条1号の問題があると考えるので、和解には応じる。

実際に稼働したのは、平日3時間を2日間、休日10.5時間を1日で、計16.5時間である。

本事案では、スタンダード料金(1時間あたり約2万3,000円)に比べて割引されたバリューパック料金(1時間あたり約1万5,000円)を適用している。

契約書には、中途解約の場合は割引なしのスタンダード料金の適用になる旨の記載をしており、中途解約時における清算は、スタンダード料金の単価で計算するので、返金額は7万円になる。


両者の主張からもわかるとおり、当初は時間や料金について双方の認識に大きなズレがあったことがよくわかります。

今回、興信所側は重要事項説明書、契約書、約款、契約時交付書面などの法律で定められた書類の交付をしっかり行っており、とりあえず手続き上は問題ないかと思います。

依頼人側もその際に、しっかり説明を受け、わからない点があればしっかり確認しておくべきでしたが、消費者保護の観点から言えば、やはり、興信所側も説明するだけではなく、その説明を充分理解したかを依頼人に確認しておくべきだったのではないかと思います。

また、今回興信所側が提示したのは、バリューパックというパック型の料金体系だったようです。

パック型料金体系とは、まとまった時間数をまとめ買いするというもので、一般的には単価当たりの料金を安くする代わりにそのまとめ買いした時間数を消化しなくても料金は返金しないとしている探偵興信所が多いです。

こうしたこともあり、当初、この業者は「契約締結日から8日間経過後は解除手数料100%」と主張していたのだと思いますが、こうした中途解約時における探偵興信所の料金体系についてもしっかり説明しておくべきだったのでないかと思います。

消費者契約法9条1号とは?

今回、和解に至るまでに返金の金額について、何度か交渉が行われたようですが、そのポイントは「消費者契約法9条1号」の中の「平均的な損害の額」を巡っての交渉でした。

この「消費者契約法9条1号」とは以下のようなものです。

第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。

一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの当該超える部分

少しわかりにくいですが、要約してみますと、消費者契約において、契約の解除を行った際、当初契約時に予定されていた解約料などの金額の合計が、事業者が契約の解除にともない被った平均的な損害の額を上回った部分については無効になるということかと思われます。

この「平均的な損害の額」は明確に記載されていませんが、業界内の同じようなケースにおける平均的な損害額や、その業者が定めている料金に基づいて妥当と思われる実際の損害額などと解されるかと思います。

事例では、興信所側が主張するスタンダード料金(1時間あたり約2万3,000円)ではなく、別の実際の稼働時間に近いパック料金(1時間あたり約1万7,000円)の単価で計算し直し、業者が20万円を返金することによって和解に至ったようです。

基本的には、双方が合意した契約書の内容が尊重されるべきだと思いますが、契約の過程に問題がある場合や、どうしても不当だと思われる場合には、こうしたことを覚えておいてもいいかもしれません。

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