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『実録!犯罪列島2016詐欺師と直接対決SP』(その1)

2016年12月28日に放送されたTBSテレビ「実録!犯罪列島2016詐欺師と直接対決SP」にて、原一探偵事務所が番組協力を行った結婚詐欺事件のうちのひとつについて取り上げてみたいと思います。

この番組内での原一の活躍を検証することにより、原一の調査力についてみていきたいと思います。

《事件のあらすじ》

被害者は東京に住む40代の女性。

婚活サイトでインテリア会社の社長を名乗る53歳の男性と出会う。

その後、交際を続け、男性から結婚をほのめかされ、その気になったあたりで「部下が仕事でミスをし、トラブルで数億円の負債を抱え、400万円用意できなければ倒産してしまう」と告げられる。

何とかしてあげたいと思った被害女性は、消費者金融から380円を借り男性に渡してしまう。

女性が返済を迫ると行方をくらませてしまったというもの。

原一が調べたところ、インテリア会社の社長というのは嘘だったことが判明、そればかりか、尾行の結果、毎日パチンコ三昧の日々。

さらに、男性の自宅を突き止め、生活実態を調べたところ、なんと、妻と一緒に生活をしていることが判明。

充分な証拠が集まったところで、弁護士とともに結婚詐欺師と話し合いを行い、突きつけられる証拠に追い詰められた男性は、騙していたことを認め、謝罪するとともに、だまし取った金銭を返すということで示談が成立しました。

ここまでは、2015年に同番組で放送した内容ですが、放送後、その後も追跡調査を行ったところ、「私も同じ手口の被害に遭いました」という被害相談が警察に多数寄せられていたことが判明し、警察が捜査を開始。

最終的には警察に逮捕されることとなり、詐欺および恐喝未遂で起訴されることになりました。

見どころ

では、番組の中で、原一がどのような調査を行ったのかを見ていきたいと思います。

婚活詐欺師の自宅住所の特定

対象者である婚活詐欺師は行方をくらましているため、金銭の返還を求めるためにも、まず、対象者の自宅住所を特定する必要があり、原一の調査員が自宅住所の特定を行いました。

今回の事件の直接の被害女性も含め、対象者がよく利用するラブホテルで張り込みを行います。

張り込むこと19時間、対象者が部下とされる人物が運転する車に乗って、ホテルに対象者が現れました。

車に乗って移動する対象者を原一の調査員が車で尾行を行います。

途中、対象者車両は、Uターンを繰り返したり、バックミラーで後方を確認するなど、かなり警戒している模様。

こうしたケースも想定し、原一ではあらかじめ車3台とバイク1台を用意しており、状況に応じて車両を入れ替え、リレー式に追跡を行い、相手に感付かれないように尾行を続行。

そして、コンビニに立ち寄った対象者の姿を車から撮影することに成功。

さらに移動し続ける対象車両の尾行を継続します。

次に立ち寄ったのはパチンコ店でした。

店内でパチンコに興じる対象者も遠目から監視を行います。

8時間後、パチンコ店を出た対象者の尾行をさらに継続、どうやら自宅に戻る模様。

対象車両は、自宅に近づいたあたりで細い路地に左折します。

ここで後に続いて原一の調査車両も路地に入っていくと、警戒される可能性が高いため、すかさず、怪しまれにくいバイクが先行し対象車両の後をつけます。

そして、ようやく対象者の住むマンションに到着、ここが対象者の自宅であることを確認するとすぐに、マンションの各戸のドアが見渡せる場所に移動、対象者の自宅の部屋の確認を行います。

無事、対象者の部屋が特定できました。

婚活詐欺師の生活実態の調査

対象者の自宅が特定できたので、次は、普段の生活状況を調べる番です。

被害女性が対象者から聞いていた話が本当なのか?、金銭を返す意思があるのかどうか?などを暴いていくことになります。

対象者の部屋が見える場所に原一の車両を停め、中から望遠レンズ付きのカメラで対象者の部屋の監視を行います。

張込みの結果、同部屋に女性と一緒に同居している様子を捉えます。

その後の張込みで、どうやらこの同居している女性は妻であることが判明しました。

さらに原一による長期にわたる尾行の結果、ほぼ毎日パチンコ店に入りびたり、1ヶ月間で約80万円をつぎ込んでいることが判明。

こうして、インテリア会社の社長というのも嘘、被害女性との結婚の意思も嘘、仕事もせず、被害女性からだまし取った金銭はすべてパチンコに使い、返す意思もなく、明らかな結婚詐欺であることがわかりました。

まとめ

上述のように、番組内で原一探偵事務所側は、多数の調査員と複数台の車両を動員して尾行を行っています。

テレビ番組ということもあり、原一側もある程度自社のPR、宣伝のために無償で協力している可能性はありますが、それでもこれだけの人員と車両を用意できるというのも大手興信所ならではのことかと思います。

もっとも、単に人数や車両を増やせばよいというものではなく、効率的な調査を行うためには、複数の調査員や車両間との連携が重要になってきます。

その点、番組内でも絶えず、他の車両と無線で連絡を取りながら、無駄のない連携を行ってる様子が放映されており、原一の機動力がいかんなく発揮されていることがわかります。

もちろん、放送されたのがすべてではないかもしれませんが、対象者の自宅を特定し、数々の証拠を積み上げ、最終的に解決まで導けたというのは、さすがだなという感想をもちました。

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