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探偵興信所の将来性や業界研究

探偵を目指すにしても、果たして業界に将来性はあるのでしょうか?

せっかく興信所に就職できた、あるいは多額の資金をかけ苦労して独立開業したとしても、仕事自体に将来性が無ければ長く続けることができません。

ここでは、これから探偵を目指す方にとって、業界に将来性はあるのかどうかについて考えてみたいと思います。

一般的な興信所が受ける依頼の内訳

そもそも探偵の仕事は、依頼者が抱える人間関係のトラブル解決にあたって必要な証拠や情報を収集することです。

ひとくちに人間関係のトラブルと言っても様々ですが、実際にどのような問題を取り扱うのでしょうか。

まず、興信所が受ける依頼内容の内訳について見てみましょう。

このグラフを見ていただければお分かりのとおり、全依頼件数の内、浮気調査が7割、その次に人探しが2割、その他が1割と続きます。

得意とする調査は各興信所によって差がありますので、パーセンテージはどこも同じというわけではありませんが、傾向としては大体どこも似たり寄ったりです。

これからもわかるように、圧倒的に不倫、浮気問題に関する依頼が多いことがわかります。

つまり、興信所が扱うのは、おもにこうした不倫、浮気問題が中心になってくるということになります。

浮気・不倫をする人の割合とおおよその人口数

テレビのワイドショーなどを見ていると、毎日のように不倫スキャンダルが取り上げられ、まるで猫も杓子も不倫・浮気をしているイメージがありますが、実際のところ、一般人で不倫・浮気をしている人の割合はどのぐらいなのでしょうか?

あるゴムメーカーのアンケートによると、既婚者および特定の交際相手がいる男女の内、現在、浮気をしている人は全体の約2割という数字が出ています。

ちなみに、その内、男性は約26.9%女性は約16.3%となっています。

Q:現在、浮気相手はいますか?

つまり10人いれば、その内2~3人の割合で不倫をしていることになります。

この割合は、未婚既婚合わせた数字ですので、既婚者に限定すれば、もう少し割合が減ってくるのかと思われます。

では現在、既婚者はどのぐらいいるのでしょか?

総務省統計局が公表している資料に基づけば、平成27年時点で、一般世帯数は5333万1797世帯だそうです。

この内、単身世帯、シングルペアレントの世帯等を除き、今回取り上げている不倫、浮気が問題になってくる「夫婦のみの世帯」と「夫婦と子供から成る世帯」の数を抽出すると、その数は2500万6462世帯になります。

約2500万世帯として、この数に上述の浮気率の約2割を掛け合わせてみますと、500万世帯という数になります。

つまり、非常に大ざっぱな数字ではありますが、約500万組の既婚者が浮気をしている可能性があるということが言えるのかと思います。

もちろん、ばれずに水面下で浮気をしている人もいますし、必ずしもすべての人が興信所に調査を依頼するとは限りませんので、この内、実際に興信所に依頼する人の割合は、これよりもかなり少なくなるとは思います。

しかし、表現はありまりよくないかもしれませんが、興信所の潜在的な市場規模としては、おおよそこのぐらいの規模になるということが言えるのではないでしょうか。

探偵業者はどのぐらい存在するのか?

現在、全国の公安委員会に届けられている業者数は約5600件で、これだけの数の業者が上記の市場を巡って競合しています。

もちろん、5600社全てに仕事があるわけではなく、中にはほとんど依頼も無く開店休業状態の業者もおり、順調に業績を伸ばしている業者は、ほんの一握りです。

毎年、数百社が新規開業し、ほぼ同じ数の業者が廃業していくという現実も認識しておく必要があります。

業界の将来性のまとめ

以上みてきましたように、興信所が扱うのは浮気問題をメインとする民事的な人間関係のトラブルです。

一般の物やサービスとは違い、興信所を利用する一般の方はごく限られていますので、そういった意味では非常に狭い市場で商売を行っていくことになります。

しかし、人間関係のトラブル、特に不倫、浮気問題は、残念なことに減少していくどころか、時代を追うごとに増加傾向にあります。

おそらく少子高齢化に伴い、他の業種と同様に、徐々に市場規模全体は縮小していくのかもしれませんが、こうしたトラブル関係は、衣食住と同様におそらく人間に付いて回るものです。

なので、将来的に業界自体が無くなるということはまずないと思います。

ただし、狭い市場で多くの業者が競合しているのは事実で、その中で生き残るのは、人一倍の工夫と努力が必要なのは言うまでもありません。

そのためには、日々、調査技術を磨き、宣伝にも力を入れていくということが重要になってくるかと思います。

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