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発達障害者の娘が失踪し無事見つかったケース

一説には、軽度のものも含めれば、今や日本人の10人に1人が、何らかの発達障害の傾向があると言われています。

発達障害は先天的な脳の機能障害であり、いわゆる病気ではないのですが、障害の程度によっては、学校や職場などにおいて、なかなか適応できずに、葛藤や悩みを抱えている発達障害者の方も多いようです。

そうした悩みが原因で、発達障害者が家出や失踪してしまうというケースも増えてきているようです。

実際に、多くの家出調査を扱っている原一探偵事務所においても、発達障害の子供さんが、突然居なくなってしまったので探してほしいといった相談や依頼を受けることが多くなってきています。

発達障害とは?

発達障害の原因は、専門家の間でも明確に解明されていないそうですが、今のところ、生まれつきの脳の機能障害によって、発達に遅れや偏りが出てきてしまう障害で、決して親の愛情不足や教育の問題ではないとされています。

また、病気ではないため、明確な治療法というものはなく、一部の障害に対して投薬治療はあるものの、大部分は自分の症状を理解し、周囲に適応していく為の訓練を行っていくしか方法はないようです。

発達障害とは複数の障害に対する総称で、大きく分けて、一般的に以下3つの障害に分類されます。

ASD(自閉症スペクトラム障害)

このASDには、自閉症、アスペルガー症候群、そのほかの広汎性発達障害が含まれます。

ASDの典型的な特徴としては、対人関係の障害、コミュニケーションの障害、興味や行動の偏り(こだわり)の3つの特徴が現れます。

《ASDの特性の例》
  • 人の気持ちを理解するのが苦手で、冗談や比喩が理解できない。
  • 好きな話題を一方的に話し続け、人の話を聞くのが苦手。
  • 日課や習慣の変化、予定の変更に弱く、特定の物事に強いこだわりがある。
  • 視覚、聴覚、触覚などの感覚が過敏。
  • 同時に複数のことを処理することが苦手。

ADHA(注意欠陥・多動性障害)

ADHAの特徴は、集中できない(不注意)、じっとしていられない(多動・多弁)、考えるよりも先に動く(衝動的な行動)などが挙げられます。

《ADHAの特性の例》
  • 忘れ物やうっかりミスが多く、物事に集中できない。
  • しゃべり過ぎたり、じっとしていられず常に動き回るなど落ち着きがない。
  • 予測や考えなしに思いついたことをすぐに口にしたり、行動したくなる。

LD(学習障害)

全般的な知的発達には問題がないのに、読む、書く、計算するなど、ある特定の事柄のみが著しく困難を伴う特徴があります。

《LDの特性の例》
  • 文章をスムーズに読むことができない。
  • 文章を読めるけれども書くことが苦手。
  • 数の概念、数値、計算を学ぶことが難しい。

上記3つの障害が一つだけではなく、重複して現れることもあります。

また、発達障害の診断基準に満たず、比較的軽微な発達障害はグレーゾーンと呼ばれ、発達障害者の多くはこのグレーゾーンに属するとも言われてます。

発達障害者と仕事

2005年より、「発達障害者支援法」が施行され、子どもに関しては、乳幼児期からの早期発見や医療、福祉、教育面での支援体制も整備されています。

参考資料発達障害者支援法

また、就職にあたっては、医師の診断により発達障害と認定されれば、「障害者雇用促進法」に基づき、障害者枠として就職することも可能です。

そもそも発達障害者の方は、何か大きな身体的な障害があるわけではなく、発達や能力にムラがあるわけで、ある能力は遅れがあるものの、ある能力は他よりも秀でているという方もいます。

また、知的障害を伴わず、比較的軽微な発達障害の方は、高学歴の方も多いようです。

そうした方は、自分の特性を生かし、障害者枠ではなく、一般枠として、一般の方と同様の扱いで就職している方もいます。

発達障害者の生きづらさ

発達障害者は、学生時代までは公的な支援もありますし、困難はあるにしても発達障害の特性も性格や個性とされ、比較的、目立った問題が無い方もいます。

しかし、就職し社会に出てからは職場での人間関係において、問題が顕在化してくる場合もあります。

障害者枠で就職した場合は、ある程度、周囲の理解も得られるのかもしれませんが、そうでない場合には、職場でのミスや感覚のズレなどが目立つようになり、本人の努力不足や怠慢とみなされるケースもあるようです。

その結果、周囲から孤立したり、いじめやパワハラなどを受けるといったケースも出てきます。

そうした人間関係でのストレスや葛藤は、やがて、うつ病や双極性障害など、他の様々な精神障害に発展することも多いです。

このように、発達障害の方は、先天的な発達障害だけではなく、後天的な人間関係等によるストレス、さらには他の精神障害に発展する「二次障害」など、様々な困難があり、これが生きづらさの原因ともなっているのです。

発達障害を原因とする家出や失踪の事例

上述しましたように、発達障害者の方は、日常的に困難を抱えており、そうした悩みが原因で失踪や家出をしてしまう人も増えてきています。

冒頭にも記しましたが、原一探偵事務所の家出調査においても、こうした発達障害者の失踪や家出に関する相談や依頼が目立つようになってきたそうです。

ここでは、原一探偵事務所における調査事例をもとに、発達障害者の家出や失踪について考えてみたいと思います。

事例1

対象者:発達障害の娘、社会人、34歳

家族は依頼者と対象者の2人で都内在住。

娘は1年前から生命保険会社営業職として勤務。

10/25まで出社していたが、自殺をほのめかす内容のLINEが見つかったと勤務先から連絡を受ける。

27日にN県の消印の手紙とコインロッカーの鍵が届き、慌ててロッカーを確認すると、身分証明書や携帯が置いてあった。

手紙には、営業の成績のこと、上司からの言葉に悩んでいること、そして、自殺する旨の内容が記されていた。

都内の地元警察署へは、捜索願は提出済み。

10/31、原一探偵事務所において、依頼成立当日より調査開始、消印先であるN県から捜索を展開。

チラシの配布を行ったN駅構内の洋食店から、似た人物が来店しているとの連絡が入り対象者を発見、依頼者に現場に急行してもらう事となる。

対象者はその後、付近のホテルにチェックインし、3時間後、依頼者が到着する。

ホテル室内での自殺の可能性もある為、警察と共に室内に突入、無事、依頼者と合流となる。

対象者が逃げ出してしまう事を懸念する依頼者の希望により、翌朝、チェックアウトを済ませるまで張込を行い、駅より新幹線に乗車する二人を見届けて調査終了となる。

事例2

対象者:発達障害の息子、社会人、24歳

10/18当日、普通企業に勤務する息子を、仕事終わりに依頼者が迎えに行ったが振り切って自力で歩いて帰り、荷物など必要な物を持ち出し失踪してしまった。

普段、給料口座の通帳は依頼者が管理していたが、キャッシュカードを勝手に持ち出し、6万円くらい引き落としていた。

同様の事は時々あったため、注意したところ、当日の朝「勝手に引き落としてごめんなさい」と2、3回メールが来ていたが仕事中で気づかず、それが本人は面白くなかったようで、依頼者も怒るつもりはなかったが、怒られるのが嫌だったのだと思う。

10/19は、東京都内の銀行で40万円引き落とされ、昨日も20万円引き落とされている。

警察へは捜索願いはまだ提出していない。

原一探偵事務所にて、銀行の引き落とし先である都内から捜索を展開。

調査中、対象者からラインにて「I県K市の某ホテルに居る」との連絡が入り、依頼者の方で同ホテルに確認TELするが宿泊名簿に名前がないようであった。

しかし、翌日K市の同系列ホテルにTELにて聞き込み調査を行ったところ、20日の昼頃にチェックアウトしていた事が判明する。

同ホテル界隈を捜索するが発見には至らず。

後に再度都内での現金引き出しがあり、捜索エリア変更となる。

引き出しのあった場所界隈のローラーと並行して引き出しのあった店舗の張込調査を実施するも、対象者発見には至らず、所在に繋がる情報も得られなかった。

発達障害を原因とする家出や失踪の傾向と対応

上記の事例1では、無事発見に至りましたが、事例2では、残念ながら、契約期間内には発見に至りませんでした。

事例2でもわかるとおり、発達障害の対象者の場合、家出後も1箇所に留まらず居場所を転々とするケースが多く、原一探偵事務所においても調査が難航する傾向にあるそうです。

しかし一方では、発達障害者の特性が調査に活かされ、発見に至るケースも多々あります。

発達障害者の中には、好きな物事に対しては、強いこだわりを持つ傾向があり、例えば、好きな食べ物があれば、何度も同じ店に通うなどの傾向を持つ方もいます。

そうした対象者の家出調査では、特定のお店、チェーン店などに狙いを絞って聞き込みを行えば、有力な情報を得られるなど、ある程度、行動の予想がしやすいというメリットもあります。

このように、発達障害者の家出調査では、対象者の特性次第では難航するケースもあるものの、反面、対象者の発達障害の特性がかえって調査の助けになることが多いのも特徴と言えます。

発達障害者の家出や失踪で原一探偵事務所に依頼される方の中には、やはり、発達障害ということを伏せて相談に来られる方もいらっしゃるようです。

もちろん、できるだけ公にしたくないという気持ちがあるのは当然のことかもしれませんが、対象者が発達障害であること、そして、どのような特性があるのかということを把握して調査に臨んだ方が、早期発見に繋がりやすい傾向にあります。

もちろん、原一探偵事務所では、守秘義務は徹底していますので、早期発見のために、依頼時には発達障害であることを積極的に伝えることが重要と言えるでしょう。

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